いろんな作品を創作したいという思いが沸き、絵を描き始めました。
作品は主に金色のペンで自由に描いています。
ラメやアクリル絵の具などで仕上げます。
幸福感や心の癒しを感じてもらえるような作品を描けたらと思っています。
実は、最初から絵を描こうと思っていたわけではありませんでした。絵は、当初の自分にとって選択肢の一つですらありませんでした。ただ、曽祖父が絵を描いていたり、父が大のアート好きで家に絵画を飾っていたりと、幼い頃から自然と絵に触れる機会は多かったと思います。
そんな中、当時たまたま足を運んだアメリカの画家グランマ・モーゼスの展示会で、彼女が75歳から画家として活動を始めたことを知りました。その瞬間、点と点がつながるような感覚があり、自分も描いてみようと思いました。
描き始めた当初はまったく自信がなく、ただひたすら描き続けているだけでしたが、打ち込むうちに、次第に楽しいと感じられるようになっていきました。
当時のことを振り返れば、自分には何も無いという気持ちでした。離婚を経験し、子どもだけは責任を持って育て上げなきゃと思う一方で、正直もう人生終わっていいやと思っていたのも事実です。何かをしようとか、人と関わろうという気力が湧いて来ない時期でした。
そんな中で、周囲で支えてくれる人の存在に救われたり、精神世界を学んだりしているうちに、もっと自分を好きになって楽しく人生を終えたい。そのためには、自分と向き合わなければならないという気持ちが湧いてきました。
自分と向き合うということは、私は本当は何をしたいんだろうと考えることでした。紆余曲折しながらその答えを探る中で、最終的に絵を描くことに辿り着きました。
描き始めた当初は、何を描きたいのかも分かりませんでした。描こうと決めても、技術を学んだ経験がなかったため、思い通りに描けず、楽しさを感じられない時期もありました。
それでも百枚ぐらいまでは続けようと決め、続けていくうちに、頭で考えるよりも、心の赴くままに手を動かしたほうが描けることに気づきました。いわゆる自動書記的な描き方です。そうして生まれた作品を見て、いいかもしれないと思えたことで、このスタイルが自分の表現として定着していきました。
今もなお、特定のモチーフを決めることはなく、手が自然に動くのに身を委ねて描いています。完成した作品を見た方からは、鳳凰や草花のように見えると言われることもありますが、制作中は何もイメージせず、ただ描くことに集中しています。
「金華の祝祭」
作:TOMOKO
金色を使うようになったのは、波動が高い色だと聞いたことがきっかけで、試しに使ってみたところ、不思議としっくりきました。私は、自身の作品の中で光の波動を描いている感覚があります。光とはエネルギーそのものであり、豊かさや自信を象徴するすると言われている金色だからこそ表現できるものがあると感じています。作品を通して、見る人にポジティブなエネルギーを届けたい。そうした思いから、金色には特別なこだわりを持って制作しています。
描いている最中は、とてもリラックスした状態です。描き進めるうちに、どんどん素敵になっていくなと感じられる瞬間があり、その感覚が純粋な楽しさにつながっています。制作中に緊張感や負の感情はほとんどありません。そうした状態で描くからこそ、作品の中に光やエネルギーのようなものが自然と立ち上がってくるのだと思っています。
一番印象に残っているのは、「一目惚れしました」と言われたときは、とても嬉しかったです。そんなふうに感じてくれる人がいることに驚きもありました。
というのも、活動を始めた最初の一年間は、まったく自信がありませんでした。Instagramに作品を投稿することさえ怖く、自分の存在を知られたくないと思うほどで、もうやめてしまおうかと考えたこともあります。
それでも少しずつ、Instagramを通じて展示会のお誘いをいただくようになり、同時に作品を褒めていただく機会も増えていきました。「これは誰にでもできることじゃないですよ」と言われたとき、はじめて「ああ、これが自分の強みなのかもしれない」と思えるようになりました。
「輝」
作:TOMOKO
私の作品が、誰かの癒しになれば嬉しいです。自分自身、つらい時期を経験してきたからこそ、同じように苦しさを抱えている人にも、そっと寄り添える存在でありたいと思っています。作品を通して、少しでも心が軽くなり、前を向くきっかけになったり、日常の中で元気を取り戻す時間につながったら——そんな願いを込めて、これからも制作を続けていきたいです。
もっと大きな作品に挑戦してみたいです。最近の展示では10号サイズを出すこともありますが、普段はA4程度のサイズで描くことが多く、支持体についても、これまでの紙作品に限らず、壁画など空間と関わる表現にも挑戦してみたいと考えています。
また、ライブペインティングにも憧れがあります。大きな紙に、身体全体を使って描くことは、自分の自動書記的なスタイルとも相性が良いのではないかと感じていて、実際に近々挑戦してみようかという話も進んでいるところです。
率直に、もっと沢山の方に知っていただきたいという思いがあります。今後もこの世界で生きていくために、今後も展示を重ね、表現を続けていきたいです。
また、アートの世界に突然飛び込んだので、知らないこともたくさんあります。だからこそ、そうした経験や気づきを共有し合える画家仲間と出会えたら嬉しいですし、応援してくださる方の存在があれば、まだ頑張れると思える原動力になります。これからも人とのつながりを大切にしながら、表現を深めていきたいと思っています。
「LOVE」
作:TOMOKO
喪失感の中で自分と向き合い、絵を描くことに辿り着いたTOMOKO氏。グランマ・モーゼスの生き方に背中を押され、自動書記的な制作と金色の光の表現で、癒しと前向きなエネルギーを届けている。表現のスケールを広げ、新たな挑戦を重ねる今後の活躍に期待が高まる。